人事部長の本音 ~【転職】を成功させるヒント

転職活動・就職活動の成功を応援するブログ。中堅企業(従業員500名)の総務・人事部長として採用部門を統括、年間新卒20名、中途組20名以上採用し、通年でほぼ毎週、年間のべ300名以上の面接・書類審査等の採用実務に追われる日々の中で気づいたことを直言する。

転職理由が「職場の人間関係だった」とき


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実は私も転職経験者である。回数にして2回、3社目の会社が現在の勤務先である。それが人生にとってプラスであったか、マイナスであったか、と問われればはっきりとプラスであったと思っている。

中途採用での面接時の中で必ず質問することになるのが転職の理由・動機についてである。なぜか「職場の人間関係」とする理由をはっきり述べる者がほとんどいない。そのことについては転職情報誌やネット情報からも好ましくない禁句・理由動機として取り上げられることが背景にあると思う。

私が年間相当数の面接をこなせるのも、裏を返せば相当数の退職者を見てきていることになる。時には自社の若手退職希望者の慰留役することもある。

その時、自社の退職希望者のほとんどが口にするのは「職場の人間関係」についてである。担当する仕事量、給料や待遇面への不満や子どもじみた「スキルアップのため」といったものを口にするものは滅多にいない。

それなのに中途採用面接の場面では、その傾向が逆転する。 転職の動機について30~40歳台は給料や休日など待遇面への不満、20歳台の転職未経験者の多くが「スキルアップのため」と回答してくる。

採用担当者次第かもしれないが、私は 「職場での人間関係に苦労しました」と正直に語ってもらったほうがその人に先があると思っている。面接対象者自身に問題は無いのか?。周囲への配慮不足やわがままか、仕事への情熱不足か、組織と個人の切り分けが出来ないのか、仕事能力そのものの欠如なのかを会話のキャッチボ-ルをしながら見抜くのが人事の仕事そのものである。

神経質なやりとりを繰り返すうちに、この人なら環境(上司や同僚となる職場環境)を変えてあげれば 十分戦力になると思えば採用候補にする。取り繕った言い訳より「どうぞ見てください」と自分をさらけ出し面接官と勝負するほうが好感度は高いと思うのだが。

職場うつ対策


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職場うつ・新型うつといった言葉が飛び交う時代になっている。「時代が変わった」では済まされない時代なのだ。新社会人が入社して日が浅いうちに誰もが経験する通過儀礼ともいえるストレスに押しつぶされても、社会が、或いは会社が手厚くフォロ-することを求められる。

突然会社に来なくなる新入社員に対し、「怠け病だ。」と切りすてられない企業担当者の悩みは深い。ここは不登校の生徒を抱える学校現場ではない。しかし、対応を誤れば労務管理上の責任を追及されるリスクにもつながりかねない。

いかに面接段階で候補者のストレス耐性や人間性を把握するのが重要であるか実感する昨今である。その糸口になる問答はやはり、退職理由・転職理由を語る表情から読み取るのが良いか。

前職を飛び出してくるそれなりの事件(オ-バ-な表現だが)を正直に告白させることが重要だと思う。

転職志望者側は、しっかりとその辺を整理しておくべきだろう。企業側は大人げない対応の応酬となって転職に臨む人物は切り捨てなければいけないし、健康上の不安を抱えている者は仕事ができる以前の問題として採用を見送る。人事採用部門にこそ会社を守る意識が必要になってきている。

名ばかり課長


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管理職の力量を計ることは難しい。単純な年功序列式にのっとり、ある年齢が来たら全体のバランスを考えながらそれなり役職を与えてしまいがちだ。

中小企業となると同期が全くいない場合もあるし、その方が多いかもしれない。要するに競争原理が働かない組織内での昇進・昇格を人事部が考えないといけないことになる。

管理職の要件としては、まずリ-ダッシップが無くては話にならない。部下を率いる者が、部下の顔色をうかがいながら「言うことを聞いてくれない」とさらに上の上司に愚痴をこぼすようでは勤まらない。最近ではそういう相談が私の耳に入ることが多くなった。

ある種の強制力を行使することに憶病な人材が増えてきているのではないか。仲良しクラブの代表格程度では「課長」を名乗る資格はないだろう。

営業であれば話は簡単だ。何より営業成績が1番であることだ。ボスザルになるには喧嘩が一番強くなくてはいけない。営業部門は人望や知識力、交渉力だけでは束ねられないものがある。事務系であれば業務の知識量で部下・スタッフを圧倒する力が必要だ。人使いに長けることも求められる資質だろう。

内部にそのような人材が育っていないならば、外部に求めることになる。そうした優秀な人材などは転職市場に出てくることは少なく、まして中小企業に舞い込んでくることはない。だからこそ内部の人材の成長をさせる仕組みづくりが重要になる。私の会社では、決して安くないコストをかけても管理職研修会を外部コンサルに委託する取組みをはじめたところだ。
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