人事部長の本音 ~【転職】を成功させるヒント

転職活動・就職活動の成功を応援するブログ。中堅企業(従業員500名)の総務・人事部長として採用部門を統括、年間新卒20名、中途組20名以上採用し、通年でほぼ毎週、年間のべ300名以上の面接・書類審査等の採用実務に追われる日々の中で気づいたことを直言する。

2014年11月

今春卒の第2新卒が早くも転職市場に出てきた


↑↑このブログへの応援クリックをよろしくお願いします。更新の励みに頑張ります! 「人のサポ-トをしたいと思いまして、総務を希望しました」と若い志望者(女性)が身振り手振りを交えながら必死に自己アピ-ルをする。

前職を研修期間を含めわずか3カ月で退職している。退職理由は「もともと事務系志望であったが、君には営業が向いていると言われ、営業に配属されたものの、テレアポ取りと飛び込み営業の毎日に、自分らしく働きたいと退職を決意しました。」とよどみなく続ける。

その熱意がどことなく空回りするのを感じるのは、必死すぎる笑顔と、退職理由に関する自己肯定ともとれる過剰なまでの被害者意識を語る姿にある。

今春大学を卒業した、いわゆる第2新卒が早くも転職戦線に繰り出してきている。3年生からはじめれていれば約1年以上の就職活動を通じても、こうしたミスマッチが後を絶たないのは残念なことだ。

新卒で自分の志望する職種に就ける可能性など期待するほうが虫がいい話と思うのだが。こうした意識では、転居を伴う地方転勤や、人事異動などで配置変更などがあるたびに退職・転職を申し出てくるだろう。これでは企業にとっては使いにくい人材と評価されても仕方ない。

「石の上にも3年」というが3年以上同じ会社で働いたことのない経歴の持ち主は決して珍しくない。景気低迷が長期間続いた影響もあるだろうが、転職に対しドライに考える土壌が一般化した結果なのであろう。

既存社員との相性


↑↑このブログへの応援クリックをよろしくお願いします。更新の励みに頑張ります! 

当社では採用部門で一通りの選抜で振るいにかけ人事部面接、配属部署の関係者面接を経て社長面談で採用決定というステップを踏んでいる。

総務部門の欠員補充のための求人のときのこと。書類選考、面接をクリアし、キャリア面でも申し分の無い女性を関連部署の女性陣に面接してもらった。転職歴も2回目と少なく、頭の回転、ストレス耐性、専門スキルと間違いなく現有戦力の中でも「優」がつくであろう人物に私は社長に対し採用を即座に薦めた。

そうした中で、候補者を面談した女性管理職の回答は「これというモノがない。」のたった一言であった。実は人員補充で一番難儀なのが、既存社員との相性なのである。

要は自分の使いやすい駒となる性格かどうかを見るから始末が悪い。スキル的にも部門リ-ダ-と被るか上を行くだろう存在は拒否の対象となる。

人事部としては、事務系部門では仕事をある程度握っている人物(部門責任者クラス)に万が一仕事を空けるような事態となっても対処できる体制を整えておく意味でデキル人物を配したい。それに既存社員が妙な警戒心を抱く姿は見たくはない光景だ。

結局、今回の採用は見送られた。面接担当からすれば、なんとしても欲しい人材であった。この件は当社の採用システム(関係部門者の面接・感触を尊重しすぎる悪しき流れ)に問題がある。このシステムの変更には相当の根回しが要る。採用段階を変更し、人事部門と合わせ他部門の上席者に人物本位の判定を依頼するスタイルを構築したいのだが、敵はなかなか手ごわい衆である。

アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: