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どんな会社でも人事異動の無い組織は従業員のセクショナリズムが横行し、仕事の占有化が進むことで組織の硬直化をともなって取り返しのつかないことになる。銀行などでは2年~3年といった短期間で、定期的に移動が行われる会社もある。

企業内で競争原理が働かないことになると、会社にぶら下がる社員が増殖する悪循環が生まれる。そうした現象を定着させないための施策が、担当業務を無差別かつ定期的に入れ替えるジョブロ-テ-ションである。

人事異動には勤務地の変更もつきものである。社員間の人間関係を固定化せず、さまざまなタイプの上司・部下と新たな関係を構築するスキルを自然に身につけさせる。別の狙いとして担当顧客との癒着防止といった側面もある。

顧客と深い関係が長期間築かれると、やがてビジネスを超えて便宜のやりとりが発生する危険がつきまとう。いわゆる「情」がしがらみとなり不正行為の温床になりかねない。そうした弊害を防ぐため、営業マンなどは事務系よりも短期間に勤務地を移動することが多い。

さて、人事異動が発令された後、運悪く(?)白羽の矢が立った諸氏に降りかかってくるのが引き継ぎ業務である。じつはこの引き継ぎこそ、その社員の仕事に対する誠実さ、真摯さを確認できるものは無いと思う。後任者への丁寧な引き継ぎがあってこそ、「あの人の仕事は完璧だ」となるのだ。