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実は私も転職経験者である。回数にして2回、3社目の会社が現在の勤務先である。それが人生にとってプラスであったか、マイナスであったか、と問われればはっきりとプラスであったと思っている。

中途採用での面接時の中で必ず質問することになるのが転職の理由・動機についてである。なぜか「職場の人間関係」とする理由をはっきり述べる者がほとんどいない。そのことについては転職情報誌やネット情報からも好ましくない禁句・理由動機として取り上げられることが背景にあると思う。

私が年間相当数の面接をこなせるのも、裏を返せば相当数の退職者を見てきていることになる。時には自社の若手退職希望者の慰留役することもある。

その時、自社の退職希望者のほとんどが口にするのは「職場の人間関係」についてである。担当する仕事量、給料や待遇面への不満や子どもじみた「スキルアップのため」といったものを口にするものは滅多にいない。

それなのに中途採用面接の場面では、その傾向が逆転する。 転職の動機について30~40歳台は給料や休日など待遇面への不満、20歳台の転職未経験者の多くが「スキルアップのため」と回答してくる。

採用担当者次第かもしれないが、私は 「職場での人間関係に苦労しました」と正直に語ってもらったほうがその人に先があると思っている。面接対象者自身に問題は無いのか?。周囲への配慮不足やわがままか、仕事への情熱不足か、組織と個人の切り分けが出来ないのか、仕事能力そのものの欠如なのかを会話のキャッチボ-ルをしながら見抜くのが人事の仕事そのものである。

神経質なやりとりを繰り返すうちに、この人なら環境(上司や同僚となる職場環境)を変えてあげれば 十分戦力になると思えば採用候補にする。取り繕った言い訳より「どうぞ見てください」と自分をさらけ出し面接官と勝負するほうが好感度は高いと思うのだが。